大磯町には、明治期、我が国の近代化の歩みとして重要な取組である立憲政治の確立などに貢献した先人の多くが邸宅や別荘を構えていました。
近年、この地の別荘等の多くが老朽化し、マンションに建替えられたり敷地の一部が売却されるなど開発により失われつつある邸園(邸宅と庭園)を貴重な歴史的遺産として保存・活用されることが求められています。
平成30年(2018)が明治改元後150年に当たることをきっかけに、明治以降の近代化に功績のあった先人達の歩みを次世代に遺すため、明治150年施策の一環として、この地に「明治記念大磯邸園」の整備を進めることとしました。
本邸園は、伊藤博文、大隈重信、西園寺公望、陸奥宗光という立憲政治の確立等に重要な役割を果たした人物にゆかりのある邸宅等が集中する稀有な場所となっています。
伊藤博文は、内閣制度創設や明治憲法制定など、立憲政治の確立に向けた中心的な人物で初代総理大臣に就任しました。明治29年に「滄浪閣」と名付けた別荘を建築し、明治30年には本籍を移し本邸としました。現建物は、邸宅を譲り受けた李王家により大正15年に再建されました。
【未公開】
Read More大隈重信は、内閣総理大臣に2度就任し、日本初の政党内閣を組織しました。明治30年に邸宅を購入したのち一部改修し、別荘として利用していました。現建物の主要な居宅部分は往時の姿を留めています。
【庭園のみ公開】
Read More陸奥宗光は、伊藤博文内閣時代に外務大臣に就任し、不平等条約である治外法権の撤廃に尽力しました。明治27年に病気療養のため、別荘を建築しました。現建物は、邸宅を譲り受けた古河家により昭和5年に改築されました。
【庭園のみ公開】
Read More西園寺公望は、内閣総理大臣に2度就任し、明治時代最後の内閣総理大臣でありました。明治32年に建築した別荘は、滄浪閣の隣にあったため「隣荘」と呼ばれていました。現建物は、邸宅を譲り受けた池田成彬により昭和7年に建築されました。
【未公開】
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